「みんなが入れたら、COCOAを入れる」
厚生労働省発の「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)」について、
テレビのインタビューを見ていて気になったので、仕組みを調べたり思うことを書いてみました。
皆さんは、6月下旬に配布が開始した「COCOA」をインストールしましたか?
COCOAは陽性者と濃厚接触した可能性があるかどうかを通知してくれるサービス
です。
私はメインスマホではなくサブスマホに入れています。
2020年9月1日現在のダウンロード数は、iOSとAndroid合わせて1500万件ほどとなっているそうです。
強制力は全くないので、入れていないという人も多いと思います。
COCOAの仕組みを簡単にですが、紹介します。
まず事前にアプリをインストールし、設定を行います。
「交換用キー」というものがアプリ内で発行され、14日経過するごとに更新
されます。
「交換用キー」は、完全にランダムな文字列
で構成されています。
このキーはアプリで暗黙的に発行され、相手のキーはおろか、自分のキーの確認もできません。
15分以上かつ1m以内の範囲で接触があった場合、お互いに「交換用キー」を交換
します。
なお、接触の判定には「Bluetooth」という通信規格が使われ、比較的少ない電力での利用が可能です。
PCR検査で陽性が確認された場合には、「処理番号」が発行
され患者が登録します。
登録の段階で、システムは登録された番号が正しいかどうかを確認します。
正しい場合、感染者システムが感染者の端末から「交換用キー」を抽出し、通知サーバに送られます。
通知サーバはアプリ利用者に陽性者のキーを送信し、一致する場合はアプリが通知 してくれます。
COCOAは、このようなシステムのようです。
ちなみに、
COCOAによる接触通知を受け取った場合、公費負担(無料)でPCR検査を受けられる
そう。
また、
位置情報を使用しない
ので、自分の行動範囲に関しては知られません。
COCOAは
国民の6000万人ほどが導入できていないと効果がでにくい
ようです。。。
それもそのはず、
1人は導入していても1人が導入していなければ感染が判明しても通知されません。
「みんなが入れたら、COCOAを入れる」とインタビューで答えていたような方が大半になってしまうと、
導入している人も恩恵を受けられないのです。
任意なので難しいところですが。。。
導入をためらう人には、いくつかの理由が考えられます。
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セキュリティ上の不安
仕組みはサラッと紹介しましたが、この仕組みの中で誰が感染したのかを特定することは難しいと思います。
仕様通り正しく実装できていれば、 セキュリティ上はなんの問題もなく利用できる でしょう。
一方で、配布当初は「感染したのに登録できない」という致命的な不具合がありました。
本当に大丈夫なのだろうか、正しく実装できたのか、という疑問に思われた方は多いと思います。 -
感染したかどうかがわかってしまう不安
最近は、 感染した人をSNS等でバッシングするといったことも少なくない そうです。
当然ですが、バッシングはやってはいけません
周りに知られたくないという理由で入れていない人もいるそうです。
しかし、 システム上は誰が感染したのかを特定することは容易ではありません。
またバッシングを受けるほとんどのケースは、COCOA導入に依るものではないらしいです。 -
スマホを持っていない・よくわからない
高齢の方になればなるほど、よくわからないという方は増えると思います。
重症化リスクが高いのにも関わらず、利用できないという現状はあると思います。
もし、そのような方が近くにいて同意がもらえれば、導入を手伝ってあげてもいいかもしれません。 -
メリットが少ない・入れるよりも面倒の方が強い
私も入れている身ですが、 確かに受けられるメリットは少ない と感じています。
そもそも、通知を受けられるほど導入者が少なく、いまのところ私の周りに通知は来ていません。
累計で6万8000人ほどが感染している(2020年9月2日現在)のにも関わらず、COCOAが通知できたのは500件ほど。
また、低電力とはいえバッテリーも多少早く減っているので、
入れるだけ損にならないように「優先的にPCR検査を受けられる」などメリットを増やすべきだと思います。
導入した身としては、「誰かがやってから...」という前に入れて欲しいと思っています。
一方で、導入をためらってしまう気持ちもわかるので、
COCOAを入れるメリットを増やして、もっと導入が進むように願っています。