みずー工房

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クアドラティックボーティング

先日、テレビを見ていたら選挙の話をしてまして、
結構興味深い投票方法が提起されていたので、ちょこっと記事にしておこうかなと思います。
その名も「クアドラティックボーティング(Quadratic voting)」です。



いまの日本の選挙制度は「1人1票」が原則になっていますよね。
例えば、県議会や市議会議員の選挙などの複数人が投票する選挙では、
Aという候補者の一部に賛成できるんだけど、Bという候補者にも投票したいなあと思うことがあるかもしれません。
しかし現在の制度では、AかBのどちらかにしか投票することができません


そこで、クアドラティックボーティング(QV)という手法を用いることにしましょう。
有権者にポイントを割り当てて、ポイントを消費することで1票を作り出す という方法です。
で、どうやってポイントを消費して票を作り出すかなんですけど、
テレビの説明ではこのような罫線を用いて説明していました。


この10x10の罫線の右上部分の灰色1マスは、票を割り当てられないようになってます。
1票を作り出すには、1つのポイント(マス)を消費します。
しかし、 2票を作り出すには4つのポイントを消費 し、
3票を作り出すには9つのポイントを消費 することになっています。


つまりはn票を投票したければ、 
n^2
のポイントが必要となり、
1つの候補に多く投票したければしたくなるほど、ポイントがかかる ということになります。
ちなみに今回の場合は右上1つ分が除去されているので、1つの候補に10票を投票することはできません。
このようにAとBに重みをつけて、両方に投票することができるようになるのです。


これ以上は、番組上であまり詳しく説明されてませんでした。
効率よくポイントを使い切るには」とか、「余りのポイントはどうするのか」とか疑問が浮かんできて、
調べたんですけど、まだ 日本語の記事が全然ない んですよねw
英語は得意じゃないうえに、記事を書く上での時間もあまりなかったので、
英語wikigoogle翻訳をさくっと読んだ感じの印象を書きます。


まず「効率よくポイントを使い切るには」という疑問について。
例えば6x6ポイントを消費して6票を投票すると、5票以上の投票はできなくなってしまいます。
でも99−36=63ポイントを持ってるので、ポイント的には投票できそうですよね。


しばらく英語のwikipediaを見てると、全く図が出てこないことに気がつきました。
おそらくですけど、ルールによっては幾何(図形)的に考えなくても良い 気がします。

n^2
でポイントを失ってn票を獲得できる」というルールが守られていれば、良い気がしました。


次に「余りのポイント」はどうするのか。
wikipediaには、すでに実際に行った例が書いてありました。
その時は「100ポイント持ちで4つの候補に必ず投票しなくてはいけない」というルールの下で行ったようですが、
余ってしまったポイントについては記述がありませんでした。
おそらく捨てられてしまったような気もします。


まだあまりルールが確立できていないのか、ローカルルールとかもたくさんありそうですよね。
さっきのルールも「4つの候補に必ず投票しなくてはいけない」というルールのおかげで、
1つの候補に10票全ては投票できないようになっています。
クアドラティックボーティングは、票を分散させることも目的 みたいです。


日本で導入するのはしばらく無理そうですけど、考え方は面白いです。
というわけで、クアドラティックボーティングでした。