PCR検査をより効率よく行うために「プール方式」というものが提案されていますが、
どれくらい効率が上がるのか、メリット・デメリットについてを調べてみました。

執筆現在、急速に感染が拡大して第3波って言われるようになりましたね...。
「PCRの検査数が増えたから」という理由だけでは押し切るのが難しいような気もします。
そもそもPCR検査とはどんな仕組みなのでしょうか?
PCR検査はウイルスのDNAの一部を長時間かけて増殖させ、存在(感染)を探る方法
です。
なので、1回の検査で多くの時間を取られるということになります。

この検査を多くの団体(例えば会社や学校)に対して行いたい時、この方法では非常に時間がかかります。
特に感染が疑われていない人は、検査だけしたくても現状では厳しいでしょう。
その大人数での検査の効率をあげるべく、提案された検査が「プール方式」ということになります。
このプール方式では、以下のように
4,5人を1組にして検査を実施
します。

このように 1組にした検体が陰性であれば「全員陰性」 ということになります。

反対に、
陽性であれば「1人以上が陽性」
ということになります。
もし陽性の場合は、誰が陽性なのかを特定するために1人1人に対して再検査を行う必要があります。


お分かりの通り、
このプール方式は「全員が陰性だろう」という前提
が必要になります。
陽性の人が1人でもいれば再検査になるので、より効率が悪くなります。
最悪なのは、1グループに1人陽性者がいるパターンですね。
プール方式の検査は、
元気に会社や学校に来ている人たちを対象とする方がむいている
でしょう。
5つの検査を1つにすることで、利用する検査機を1/5にでき、
多くの人を対象としたり、必要としている人への検査がよりできるようになると思います。
執筆現在、このプール方式のPCR検査を実施しようとしている自治体が「東京都世田谷区」です。
「世田谷モデル」とも言われているようで、期待されています。「介護職員」などを対象にしているようです。
しかし、このプール方式のPCR検査は国が認めていないという大きな問題があります。
行政検査の対象とならないため、国費を充てられないため区の負担となる
ことから、
実施の見通しが立っていないみたいです。国も慎重ですね。。。
明るい話題としては、今月中旬にプール方式での検査で各検体に陽性検体を混ぜて検査したところ、
全ての検体での陽性と示したそうです。つまり、漏れがないってことですね。
偽陽性はあるのかもしれないですが。。。
この結果によって、プール方式の信頼が上がりました。
しかも、
プール方式ならば試薬の量も抑えることができる
そうです。
この世田谷区の例が成功すれば、全国規模で検査の方法が変わるかもしれないですね。
私自身もコロナかどうか気になっているところはあるので、検査に余裕があればぜひ受けたいなと思っています。